ぎっくり腰を防ぐ冬の過ごし方と注意点

健康情報

はじめに

冬になると
「朝、顔を洗おうと前かがみになった瞬間に激痛が…」
そんな“ぎっくり腰”の患者さんが増えてきます。

実際に、11月〜2月にかけてぎっくり腰の発症件数が1.5倍以上に増えるという報告もあります。
寒さで体がこわばるだけでなく、日常のちょっとした動作が“引き金”となることが多いのが特徴です。

今回は、ぎっくり腰が冬に起こりやすい理由と、今日からできる予防法・注意点を徹底解説します。


冬にぎっくり腰が増える3つの理由

理由①:寒さによる血行不良と筋肉のこわばり

寒さによって血管が収縮すると、筋肉への血流が悪くなります。
すると筋肉が硬くなり、動作時に「伸び縮み」がスムーズにいかなくなるため、ちょっとした動きで筋線維や筋膜を痛めやすくなります。

特に朝の冷えた時間帯は、筋肉が伸びにくく危険です。
布団から出てすぐの洗顔やふとした動作がぎっくり腰の引き金になるケースも少なくありません。


理由②:姿勢の乱れ(猫背・骨盤後傾)

冬は厚着や冷えから身をすくめ、背中が丸くなりやすくなります。
すると骨盤が後ろに傾き、腰の筋肉(特に多裂筋・脊柱起立筋)に負担が集中。

この「姿勢のクセ」が続くと、
・長時間の座り姿勢
・中腰での作業
・くしゃみや咳
など、日常の動きで腰を痛めるリスクが一気に高まります。


理由③:運動不足と代謝低下

寒い時期は外出や運動の機会が減り、筋肉の柔軟性や体幹の安定性が低下します。
特に腰椎を支える筋肉(腸腰筋・腹横筋など)が弱くなると、ぎっくり腰のリスクが上がることが医学的にも確認されています。

🔹参考データ:
日本整形外科学会の報告によると、体幹筋群の筋力低下は腰部疾患(ぎっくり腰を含む)の発症リスクを約2.3倍に高めるとされています。


冬のぎっくり腰を防ぐための予防習慣

① 朝の「準備運動」を取り入れる

起床直後は体が冷えて筋肉が固まっています。
布団の中で以下のストレッチを30秒ずつ行うだけでも効果的です。

  • 膝を抱えて軽く腰を丸める
  • 手首、足首を回す
  • 肩甲骨を動かす

血流が上がり、腰まわりの筋肉の温度を上げることで、急な動作のリスクが大幅に減ります。


② 体を冷やさないことを意識する

腰やお尻の筋肉が冷えると、筋肉の反射的な緊張が強まります。
特に「腰の後ろ(仙骨まわり)」を冷やさないようにするのがポイント。

  • 腹巻きやカイロで腰を保温
  • 上半身を厚着するよりも「腰回りを温める」
  • 湯船につかる習慣をつける(38〜40℃で10分程度)

冷え症にも効果的で、血流が改善し、筋肉が柔らかくなります。


③ 正しい座り方を身につける

座っている時間が長い人ほど、腰への負担が大きくなります。
デスクワークの方は以下のポイントを意識しましょう。

✅ 椅子の背もたれに深く腰をかける
✅ 骨盤を立てる(お尻の骨で座る)
✅ 背中が丸まらないように背もたれクッションを使用

1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かすのもおすすめです。


④ 体幹を鍛える簡単エクササイズ

腹横筋・腸腰筋といった「体の深い部分の筋肉」を強化することで、腰への負担を軽減できます。

●ドローイン(深呼吸トレーニング)

  1. 仰向けになり、膝を立てる
  2. 鼻から息を吸いながらお腹を膨らませる
  3. 口から息を吐きながらお腹をへこませる

1日3セットでOK。
継続することで姿勢が安定し、腰への負担が減ります。


ぎっくり腰のNG行動

❌ 腰を丸める動作、姿勢

ぎっくり腰の発生する体勢は前かがみのことが多いです。
前かがみは椎間板の圧力を高めるため、ヘルニアになるリスクも上がってしまいます。
物を拾うときや座っている時などに腰が丸くなりやすいので、出来る限り注意をしましょう。

❌ 朝一で重いものを持ち上げる

筋肉が冷えている状態で重労働を行うと、腰部に急激な負荷がかかります。
どうしても持ち上げる必要がある場合は、膝を曲げて太ももで支えるようにしましょう。


❌ くしゃみ・咳を勢いよくする

体がねじれた状態で咳やくしゃみをすると、腰に急な圧力がかかります。
可能であれば手すりや机に手をついて支えながら行うと安全です。


❌ 湯冷め・就寝時の冷え

入浴後に体が冷えると、せっかく温まった筋肉が再び緊張します。
湯冷め防止のためには、**入浴後にすぐ保温(靴下・腹巻き)**をすることが大切です。


冬のぎっくり腰を防ぐ「整体でのケア」

ぎっくり腰を防ぐためには、腰以外の部分も重要となります。
足の筋肉や背中の筋肉が固まってしまい、その負担が腰に集中してしまってぎっくり腰になるというように、身体はお互い支えあって動いています。

血流を促し、全身の筋肉の柔軟性を高めることで、寒さによる腰への負担を軽減します。

「ご自身でのケア方法がわからない」
「よりリスクを下げたい」
「腰痛があるからぎっくり腰にならないか不安」
という方は、当院の整体で解決できます✨


まとめ

ぎっくり腰は突然起こるように見えて、実は日常の小さな「冷え」や「姿勢の乱れ」の積み重ねが原因です。

✅ 朝のストレッチ
✅ 腰を冷やさない工夫
✅ 正しい姿勢と体幹トレーニング
これらを意識することで、冬でも快適に過ごせる体を維持できます。

つらいぎっくり腰を繰り返さないために、日々のケアと整体での定期的なメンテナンスを心がけましょう。